日本パラスポーツ看護学会 第8回学術集会
ご挨拶

日本パラスポーツ看護学会 第8回学術集会
集会長 出原 弥和
(名古屋学芸大学)

 日本パラスポーツ看護学会第 8 回学術集会の開催にあたり、集会長として謹んでご挨拶申し上げます。
 本学術集会のテーマは、「パラスポーツと健康支援―看護がつなぐ統合的アプローチ―」です。障がいのある人がスポーツに参加することは、身体機能の維持・向上にとどまらず、達成感や自己肯定感の獲得、仲間とのつながりを通した社会参加の促進など、心理的・社会的側面を含めた包括的な健康支援につながる重要な営みです。一方で、障がい特性や健康状態、生活環境に応じた配慮や支援が不可欠であり、多職種による連携と協働が求められます。
 看護職は、医療と生活、競技と日常、身体と心をつなぐ専門職として、パラスポーツに関わる健康支援に独自の役割を担っていると考えます。その実践は、医師、理学療法士、作業療法士、トレーナー、指導者など多職種との協働により、より豊かなものとなります。また、支援の中心には、パラスポーツに取り組む障がいのある人自身の主体的な選択と参加があり、その声や経験に学ぶことは、専門職にとって意義深いものです。
 本学術集会では、基調講演として、パラスポーツの現場を長年支援してこられた講師をお迎えし、障がいのある人がスポーツに参加する際に看護職が担い得るメディカルサポートや健康支援の役割と、その可能性についてご講演いただく予定です。また、教育講演では、スポーツ栄養士の立場から、健康維持およびパフォーマンス支援に関する知見を学ぶ機会を設けております。さらに、シンポジウムでは「声を聴き、ともに支える」をテーマに、パラスポーツに取り組む人、看護師、理学療法士が一堂に会し、経験や思いを共有しながら支援のあり方を議論します。支援する側・される側という枠を越えた対話を通して、パラスポーツ看護の可能性を探ってまいります。また、発表演題については、研究的な取り組みに加え、活動報告や体験の共有など、パラスポーツの現状理解につながる多様な内容を幅広く募集いたします。
 加えて、本学術集会では、元阪神タイガース・横田慎太郎選手のご家族をお迎えし、講演の機会を設けております。病と向き合いながら歩まれた横田選手の姿と、それを支え続けたご家族の経験は、人が支え合うことの意味や希望の力について、私たちに多くの示唆を与え、パラスポーツにおける健康支援や看護の在り方を考えるうえで重要な手がかりとなると考えております。
 本学術集会が、実践と研究、そしてパラスポーツに取り組む人の経験をつなぎ、日本におけるパラスポーツ看護のさらなる発展と新たな連携を生み出す契機となることを心より願っております。皆様のご参加をお待ちしております。
 開催場所:名古屋学芸大学 名城前医療キャンパス
 日時:2026 年 6 月 28 日(日)