日本パラスポーツ看護学会 第6回学術集会
ご挨拶

日本パラスポーツ看護学会 第6回学術集会
会長 黒田 るみ
(福島県立医科大学看護学部 教授)

 本学会の学術集会も2024年には第6回を迎え,東北地区では初めての福島での開催となります.テーマは,「パラスポーツを支える看護の基本―安全と休息―」とし,改めて,看護とは何か,という基本からパラスポーツを支える看護の役割を検討したいと考えております.これは,私自身がF.ナイチンゲールから学んだことであり,達成すべき課題が複雑な時,判断に迷った時,立ち戻るのは,常に,“本来どうあるべきか”という規準であり,その規準に基づき現状を整理してみる,という取り組みです.
 本学会の設立は2018年3月,その当時,リハビリテーション看護はすでに看護学の一分野として認知されていましたが,パラスポーツに取り組む人々への看護職の関わりは,公的には大会に帯同される医務班・救護班に限定されていました.日常生活を豊かにするためにパラスポーツに取り組む人々,あるいはアスリートとしてパラスポーツに取り組む人々への支援に,医師や理学療法士をはじめとする他分野の医療職者が次々と専門性を発揮し役割を見出している中で,看護職は取り残されていました.そのような状況に対して,本学会は,パラスポーツに取り組む人々の日常生活全般を支援できる看護職の専門性の確立と育成,およびパラスポーツに取り組む当事者の思いの社会化,の2つを柱とし,活動を開始しました.
 第6回の学術集会においてもこれら2つの柱に則り,基調講演に加え,他分野の専門家の皆様,およびパラスポーツに取り組む当事者の皆様方に講演やシンポジストをお願いしております.田島博文先生には,医師の立場から,運動をすることが健康にとっていかに重要かをエビデンスに基づきお話しいただく予定でおります.また,遠藤康裕先生には,理学療法士の立場から,東北地区のパラスポーツの支援に取り組んでこられたご経験をもとに,これからのパラスポーツ支援のあり方についてお話しいただきたいと考えております.そしてシンポジウムでは,パラアスリートの皆様に,「パラスポーツをやめない理由」と題して,それぞれのご経験をもとにお話しいただき,人が困難を乗り越えるには何が必要かについて,参加者の皆様と共に考える機会にしたいと思っております.さらに,発表演題については,研究的な取り組みに加え,活動報告,当事者の体験など,パラスポーツの現状共有につながる内容を幅広く募集いたします.
 皆様にとりまして2024年6月22日が,パラスポーツの看護に関わる記念すべき日としてご記憶に刻まれる1日になりますことを願って,実行委員会一同,準備を進めてまいります.多くの皆様のご参加をお待ち申し上げております.

2023年12月25日